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瘀血が治る?かたちやなかみが変わる鍼

瘀血は、治る? かたちやなかみが変わる鍼

瘀血の怖さ

からだを流れる血が滞っている状態が瘀血です。

血は栄養を運びます。

これが滞るということは、エネルギーは余っているのに、届けられないということです。

どろどろの血液だと思ってもらってもいいです。

しかも余っているだけならまだしも、血管障害まで引き起こすことがわかっています。

 

脳で血管障害が起これば脳血管障害。

脳の血管が破れて起こる「脳出血」「くも膜下出血」と、脳で血管が詰まって起こる脳塞栓。

 

心臓で起こると狭心症や、心筋梗塞です。

 

どちらも血管に酸素や栄養が十分に行き渡らないことが原因です。

 

血は栄養を運びます。これが十分に行き渡らないということは、これは瘀血ですよね?

瘀血の原因

偏った食生活や、不規則な生活や過労。

  • 偏った食生活 肉や揚げ物、脂っぽい食事。レトルト食品。甘いもの。飲酒。暴飲暴食。
  • 睡眠不足。昼夜逆転など、太陽時計に合わない生活。運動不足。過労。冷房の冷え。過緊張。
  • 薬剤の代謝

鍼灸でできること(生活習慣病)

今まで、瘀血がひどくなるとどうなるかのお話をしてきました。

では、その前段階についてお話しますね。

 

その前段階は動脈硬化と生活習慣病です。

脳梗塞や、心疾患になったときは、鍼でどうすることもできません。

もちろん、脳梗塞の後遺症や再発防止には、少しは役に立つことができます。

 

でも、救急車で運ぶか、狭心症の薬を飲むしかないと思います。

 

なので、もっと前の段階から気を付けていきましょう。

 

それは、動脈硬化を防ぐこと!

 

動脈硬化とは文字通り血管が硬くなる病気です。

 

硬くなるだけではなく、脂肪やコレステロールが固まってできたプラークが血管の内側にこびりついて血管がせまくなったり、血栓ができたりします。

 

なので、動脈硬化を進行すると上記のような病気になるのです。

 

そして、生活習慣病と言われている高脂血症、高血圧、糖尿病によって引き起こされることが多いです。

もちろん西洋医学のような即効性はありませんが、鍼灸でできることは、いろいろあります。

 

高脂血症の患者様は、体内の脂が流れるようになると、肌の質感が分厚い感じなのですが、薄くなります。数値も町医者さんで勤めた時の患者様は良くなったとおっしゃっていました。

 

それから不思議なのですが、鍼をすると高血圧の方は低く、低血圧の方は高くなると言われています。鍼が怖い!とずっと緊張していたらその通りになるかはわかりませんが、交感神経優位から副交感神経優位になります。

 

糖尿病の方は瘀血と水滞が混じったような肌をしています。

独特のにおいとべたべたした質感があるのですが、匂いがうすくなり、べたべたした感じがなくなると共に、疲れやすいのがましになるようです。

皮膚の質感が変わったり、からだの過緊張を取るということは、血管の流れを良くなることにつながっています。

 

それから、生活習慣病ではないのですが、動脈硬化に対する効果について。

 

静脈瘤の患者様が、調子の悪い時は静脈が表面に出て腫れていて、足もむくんでおられました。鍼をすると、表面に出ていた静脈がうすくなり、奥に引っ込んでくれ、紫紺色の静脈がうすくなりました。そうすると、足もらくになるようです。

 

 

ここまでが、私の町医者さんの2階で鍼灸室を任せていただいていた時の手応えです。

お薬を併用しながらの施術でしたが、皆さま長いことお薬を飲んでおられましたので、肌の質感や緊張が取れたり疲れやすいのがマシになったというのは鍼灸の効果だと実感しています。

鍼灸でできること(未病・不定愁訴・不妊治療)まずは、気づき!

そして、7年前に某生殖医療のクリニックへと移り、今まで部分的な治療や対症療法だったのに対し、全身治療をするようになりました。

 

今までのように、はっきりした症状ではなく不定愁訴。

なんとなく調子が悪いけど、病院に行くほどでもないという患者様や、どこも悪くないのに妊娠しないんです!という患者様。

 

妊娠しないことでストレスを抱えている方がすごく多かったです。

 

今までの患者さんは、膝が良くなったとか、手が動くようになったとか、しびれが取れたとかわかりやすかったなあと、つくづく思いました。

 

もちろん膠原病の方とか、甲状腺機能障害の患者様はむずかしかったけど、そもそも病院に来ている時点で何かがしんどくて来ているわけですから、いくらでもやりようはあったわけです。

 

でも、不妊治療で来る患者さんて、30~40代。そこまで調子がわるくないのよね。

自分のからだに無関心な人が多い!

 

でも、病院でみていた患者様のもっと軽い症状(不定愁訴)は、たくさん見つけました。

 

なので、自分の観察力、表現力がすごく大事!と思いました。

そして、「気づき」を与えること。

 

もちろん、鍼をしただけでも違うとは思う。

 

でも、日常で自分で意識できるというのはすごく大きい。

 

患者さんのなかには、ひと月に5万円の漢方を飲んでいるとか、サプリメントで3万円4万円5万円とか、ざらにいました。

 

鍼も、回数券で高いお金で行ってましたとか。

 

私は、いつも聞きます。

 

それって、効果はあったの?

 

そうすると、たいていなかったとか、わかりませんとか返ってくる。

 

鍼も、週3回半年通ったけど、効果を感じなかったという人も、いっぱいいる。

 

妊娠したいという気持ち、あせる気持ちに足元を見られている気がする。

 

まずは、じぶんの状態を把握すること。

 

たとえば、単に冷えているじゃなくて、どこが冷えている?

どんなとき、冷えている?

どのくらい冷えている?

 

とか。

 

なんか、騙されてツボを買っちゃいそうに追い詰められている患者様がすごく多いのが気になりました。

 

某高度生殖医療のクリニックは、不妊治療で関西ではとても有名なクリニックで。

 

そこに来る患者様はすごく調べてからくる患者様で、最後の砦と言われるようなクリニックで。

最後の砦なので、年齢が高くなってからとか、不妊治療を長くやっていて、最後の最後に来たとかいう患者様もすごく多いです。

 

そこの補助治療として受胎鍼をやらせていただいていたのですが。

 

怖い思いして鍼を受けようという患者様の平均年齢は、クリニックの患者様の平均年齢より4~5才高かったです。

 

追い詰められているからこそ、立ち止まって。

 

検証してみてほしいの。

 

もちろん、妊娠、出産が1番の目的だけど、自分のからだやこころの状態を立ち止まって見てほしい。

 

体質、体調、何か変わりましたか?

 

この経験があって、「変化と調和を感じてもらう」と、「かたちやなかみが変わる鍼」がテーマになりました。

 

私は、患者様に騙されていると思って来てほしくないなあ。

 

ちゃんと、効果を感じてほしいし、一生役に立つ経験にしてほしい。

 

そう思って、問題解決のはりをやっています。

 

瘀血の症状

血のめぐりが悪くて滞り、からだに栄養素が巡らない状態。

巡りがわるいことから、皮膚のトラブル(しみ、くま、にきび、肌荒れ)としてあらわれます。

 

また、血行が滞った場所が痛むことから、肩こりや関節痛、頭痛などを起こしやすい傾向にあります。

 

  • 生理の血液の色にも注意してみてください。暗い血の色、どろどろして塊が混じる、というのも瘀血の症状です。
  • 子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣膿腫の原因も瘀血です。
  • 生理痛がひどい。
  • 痔がある。
  • 便秘がある
  • しびれがある

さあ、思い当たることは、ありませんか?

不妊治療をしていて、生理痛がましになったり、排卵痛がましになったり、痔がましになったり、あと血液の色が変わったり、塊が減ったりしたら、瘀血がマシになったと思いましょう。

 

子宮筋腫も、「手術したから大丈夫!」とか、「妊娠に影響ないと言われたから大丈夫!」とかいう患者様がすごく多いのですが、手術しても血流が悪ければまたできます!今は、影響なくても大きくなる可能性があります。

 

原因が解決されないと永遠です。

 

一般に瘀血はそう簡単に治らないと言われています。

鍼灸の学校でも漢方スクールでもそう聞きました。

長い時間をかけてなったものだから、治るのに長い時間がかかるのだそうです。

鍼灸でできること 瘀血は治る! たとえばこんな瘀血!

某高度生殖医療のクリニックで全身の流れを整える施術をしていて気が付いたのですが、瘀血はわりとかんたんに変化するのではないかということ。(その方の状態にもよりますが)

 

まず気づいたのが、あざや古傷が薄くなることです。ある患者様が何回かの施術で足にあった500円玉大の濃いシミがうすくなりました。そのあと、すぐに妊娠されました。

 

そのときは、体外受精をされるつもりの方で最後にためしに人工授精をされたのだったと思います。

残念ながら、12週には至らず早期流産となってしまいましたが、妊娠されたのが初めてだったので着床することがわかったということで喜んでおられました。

子供のころのあざや、生まれつきの大きなあざが薄くなった方もいらっしゃいました。

 

あとは、不妊治療をされている方に意外と痔の方が多いということ。

痔の種類にもよりますが、きれ痔はお尻まわりの血流が良くなれば改善されますので鍼灸は有効です。

そのほかの痔も原因が血流の悪いことが関係しているので、予防になります。

 

 

他にも、数か月で皮膚の色が沖縄の方から東北の方くらいまで変わる方がおられました。別に日焼けをしていたわけではなく全身の色が変わるのです。なので、来院されるたびに白くなったり。

なので、くすみにも有効です。

 

生理痛はマシになったとおっしゃる方がすごく多いです。

 

肩こりや頭痛も、改善されます。そのときに改善されるというのもありますし、体質改善が進むと、頭痛や肩こりの起こる頻度も変わります。

 

あとは、瘀血の症状として便秘もあります。鍼のあと、便や尿がたくさん出る、出やすくなったと言われることもよくあります。体重が減ったと言われる方もおられます。

 

それから、静脈瘤までいかないけど、表面に静脈が浮き出ている方はたくさんいらっしゃいます。

症状が改善すると、足の血管(静脈)が濃い紫色になって浮き出ていたのが、紫色になり緑青になり、奥に引っ込んでくれます。

 

あと、細絡(さいらく)と言って、みみずがはったような毛細血管のうっ滞を起こしているものも、薄くなります。

サメ肌も瘀血の症状のひとつなのですが、サメ肌が良くなります。

あとは、イライラも瘀血の症状のひとつですが、いらいらしているのがマシになったという方もけっこういらっしゃいます。

 

鍼灸と人の持つ自然治癒力に、可能性を感じます。

 

顔のシミやくすみ、目の下のクマの原因は瘀血!

そして、ここまで来たら、顔のしみやくすみの原因は、わかりますね?

そうです、瘀血です。

 

顔のシミやくすみは、3回くらいの美顔鍼で硬化を実感していただくことが多いです。

くすみ1回でも変わります。

シミは、もうちょっと時間がかかるかな?

でも、1回でも薄くなったという方は、たくさんいらっしゃいます。

 

目の下のクマの慢性的なものは、その間ずっと血流が悪いので、青黒くなっているのがとれたら、しみになっていることがよくあります。

 

くまが慢性化したら、シミになるのです。

今まで、たいていのクマは顔と腕に刺しただけで薄くなりましたが、

 

慢性的に血流の悪い方は全身治療が必要。

 

特に足先とお腹!

 

鍼は、持っている力を引き出しているだけなので、最大の効果を望まれる方には、全身治療をした後で美顔鍼をすることをお薦めしています。

 

鍼灸だけではなく、日常生活で瘀血の問題と取り組んでこそ、さらに効果が出ます。